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資格試験の取り組み方:

【英検の落とし穴】

資格試験がの中でも多くの生徒さんが受験される英検ですが、取り組み方によって英語力に大きな差が生じてしまうことを知っておくことが大切だと思います。英検の級=英語力では決してありません。それは、単語の意味が分からなくても、読解文の内容が理解できなくても6割ほど正解すれば合格してしまうという問題形式に問題があります。答えは4択から選ぶだけで、テンプレートに沿って書いたライティングと速度の遅いリスニングで点数をカバーをすれば合格可能。1級まで全く同じことが言えます。そして、そんな実力の伴わない合格であっても、「受験に有利だから」というような理由だけで次の級へとどんどん進んでいってしまうと、結局英語力がつきません。「英検=英語力が身についている」と思われている方も多いと思いますが、英検を英語力と捉えてしまっているために、以下のグラフが表すような評価のズレが出てきてしまうのでしょうね。

毎日新聞 2025年8月1日記事 (全国的学力調査)

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時事通信 2025年6月23日記事 (英検で見た英語力)

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以下はJapan Timesに記載されていた英検に関する記事の抜粋です。

“Taking exams is not necessarily harmful to learners, but when test results are overemphasized, motivation becomes misdirected. Students can mistake the language for a paper-based, correct-answer activity, rather than a real world communicative tool.” Testing children’s English Ability 2013 (editorials)

“Schools, teachers and parents should move away from the testing obsession.” Testing children’s English Ability 2013 (editorials)

“It’s really hard to see why the tests are all about grammar and reading comprehension. The listening part is far easier, and the speaking test is little more than an afterthought.” Is the Eiken doing Japan’s English learners more harm than good? 2016 (issues)

【資格対策ではなく英語を学び英語で学ぶこと】

レッスンでは、英検の資格を持っていても書けない話せない・・・とならないために、まず基礎力(文法語彙力←ここがなければ英語力は広がりません)をつけることを優先し、その力を試すために受けるのが英検だと考えて進めていいます。3級を持っているのであれば中学英語、2級であれば高校英語、しっかりと使いこなして書いたり話したりできるでしょうか?中学・高校受験のためにとりあえず受けてみるという生徒さんも多いかと思われますが、その考え方だと英語を学ぶという過程がありません。英検に振り回されず、自分の英語力をしっかり把握して勉強しましょう。英検の級を持っていても必ずしも英語ができるとは言えませんが、英語ができれば英検は合格します

特に帰国子女の生徒さんは、文法を学ぶ機会がなく英文を構造的に理解して読むことが難しいです。単語の意味はぼんやりと「推測」なので言葉の概念がなかなか定着せず、そしてそのぼんやりとした単語のイメージを繋ぎ合わせて話全体もぼんやりと予想します。読めない部分は当然飛ばして気にしません。そうすると全体が読めたような気になり、自分は英語を英語で理解しているのだと!と感じてしまうのかもしれません。このような習慣がつくと、後になってからの学び直しはかなりきついです。今まで軽く浅く読んでいたものを、文法を意識して深く読むような苦労はしたくありません。自分は読める!というプライドもおまけに一緒についてきます。

レッスン目標は「英語を学ぶ(文法語彙)」から「英語で学ぶ」。ゴールは英検合格ではなく、読解問題やライティングを通してたくさん知識を増やしていくことです。読めない部分を読めるようにして、何が書かれているのかをしっかりと理解し、要約し、また感想を述べてみる。これが「英語で学ぶ」ですね。どんな問題でも理解して取り組むと英語以外の知識(歴史、経済、環境、科学など)が驚くほど増えます!そんな読み方をされていますか。

またTOEFLやIELTSではただ単に英語が書ける話せるだけでは対応できません。そこに論理的思考が加わります。様々な分野に問題意識を持ち自分の意見がしっかり述べられる力が必要となります。日常英語(=日常英会話)と学習英語は全く違うレベルであり、学習英語はしっかり勉強しなければ身につきません。帰国子女経験が長くても日常英会話レベルで終わってしまうケースも多いのではないでしょうか。

このような高い英語力をつけるためには、やはり母国語(日本語)がしっかりしていなければなりません。母国語が論理的思考力、あるいはまた情緒力や想像力へとつながります。日本語での説明力や読解力がなければ、当然ですが英語での説明力や読解力はついてきません。また、母国語が不十分な状態で英語に多くの時間を費やしてしまうと、どちらの言語もマスターすることができず物事を深く考えられなくなってしまうこと(Double Limited)もよく知られています。うまくできる子もいれば、得意でない子もおり、一人一人学ぶスピードも違います。どちらにせよ外国語が母国語より勝ることは絶対にありません。人間は母国語の中で自分の持っている能力を最大限に発揮することができます。「ことば」がなければ考えることはできませんね。軸になる言語レベルをとにかく向上させましょう。

【言語獲得と言語習得の違い】

言語獲得と言語習得の違いをご存知でしょうか。生まれてから小学生までは言語獲得(aquirement)と呼び、子どもたちは物や感情など様々な概念を言葉とともに獲得していきます。「霧雨」「五月雨」「春雨」「時雨」って何?この概念の分化が知性と繋がっていきます。「強い雨」「弱い雨」しか言えないと深い思考の世界へは入っていけません。言語獲得期に多くの時間を英語学習に費やしてしまっている現代の教育システムをどう考えるかですね。 

一方、中学生からは言語習得(learning)になります。単語と文法を意識して学び、幼児期から獲得してきた「言語」によって培われた「概念」をもとにして外国語を学ぶことです。語彙や文法のもつイメージをしっかり教わり理解し、英語をイメージで捉えることができれば、それが英語脳となります(日本語を介さず英語を理解すること)。中学高校でしっかり文法語彙を身につければ、そのあとは努力次第ですらすら英文を読めるようになります!

言語獲得:生後から多くの言葉を聞き発するようになり幼児期には母語の基礎が完成。そして聞いた言葉を文字と結びつけ抽象的な思考ができるようになっていくこと。

言語習得:母語(日本語)で身につけた概念を第二言語(英語)ではどのような音や形態で表すのかを学習すること。

よって、どんなに英語を勉強しても概念の理解度が低ければ何も頭には残りませんね。頭の中がザル状態です。この状態をDown the drain学習症と呼ぶそうです。文法語彙+英語感覚(概念)、これらを踏まえて実践=アウトプットすること。そしてアウトプットすることで疑問が生まれ、その疑問を解決することでさらに英語力が上達する。この繰り返しです。私もレッスンでは、できるだけ頭の中に印象が残るように文法や語彙の説明をするように心がけています。ネイティブと話すだけではそのイメージ(概念)はなかなか身につかず、基礎的な日常会話レベルで止まってしまいます。これは言語獲得(認知能力)ではなく日常会話能力なのですぐ身につきますが、それ以上のレベルにはなりくいです。

このように考えると、この「概念」というものがいかに大切かということがよく分かると思います。つまり国語力です。国語力があるから、英語のイメージも簡単に掴めるようになる。

英語学習を意味あるものにするためにも国語力。それに、外国語を学ぶ本来の意味とは、外国語を駆使し(ツールとして)、外来の知識を学び、それを母国語に置き換えること。英語と日本語の間を行き来できることですね。試験合格や英検の級が目標ではありません(社会がそう思わせてしまっています)!テスト(点数稼ぎ)のための勉強ではなく、自分で考えて学べる勉強をしましょう。自分の考えを持ち、そのために知識を持つ、そして英語はその手段にすぎないという考えに切り替えることが大切です

最後に、なにかと英語で評価されてしまう傾向の強い社会ですが、個人的には英語以上に、国語、数学、理科、社会、他の副教科の方が重要だと考えています。英語ができないより、漢字が書けない、計算ができない、あるいは自国の歴史を知らない方がよっぽど深刻です。音楽や芸術を味わえる感情の豊かさや、またその精神を支える健全な体を育てることは、子どもたちにとってさらに大事な教育であるはず。持っている能力がたくさん発揮できるような勉強をしてください!そのためにもまずは国語=日本語です。 

言語の限界が思考の限界、そして言語が人間の思考を作ります。

レッスン内容:

英文法 文法プリントでしっかりルールを覚え、徹底的に文章を自分で書き、学んだ文法が使いこなせるようにしていきます。日本の学校では教わらない曖昧な部分、またネイティブでは説明できない文法を分かりやすく教えます。小学生はアルファベットとフォニックスからスタートし、小学生用の文法プリントで中1レベルの英語を目指します。
英検 語彙や英文法をおさえながら、どんどん過去問に取り組んでいきます。過去問は5級から1級まで十数年間分取り揃えていますので、実践問題がこなせ読解力が必ずつくようになります。長文は精読(分からない部分を読み取れるようにする)から多読(速読できるようにする)へと進みます。
TOEFL 英検同様、語彙/英文法をまず整理し、基礎テクニックとなるparaphrasingの練習をします。リーディング(精読多読)、リスニングの対策はもちろん、エッセイやスピーキングセクションでは意見交換を多くこなし考える力をつけていきます。
IELTS TOEFLとほぼ同じ内容になりますが、エッセイ問題ではグラフで与えられた情報を整理して文章にまとめるという作業が課されますので、グラフの読み方や表現の仕方を練習していきます。イギリスの大学を目指す際に必要とされる試験。
SAT 難解な読解問題に加え、語彙/英文法についてもかなり高度な問題を解いていかなければいけません。エッセイ問題についても英語力に加え高い論理性が求められます。アメリカの大学を目指す際に必要とされる試験です。
TOEIC ビジネス用語などTOEICに対応したボキャブラリーをカテゴリー別に強化。穴埋め問題では文法の説明を加えながらいかに速く答えを導いていくかを練習。またメール文などの読み取り問題では、読み方や解き方のコツをおさえていきます。
IB バカロレア いろんなタイプの読解(ニュース記事、広告、小説など)を練習し速読力をつけていきます。エッセイに関しても通常のエッセイフォームに加え手紙の書き方、ブログの書き方などを指導します。英語のニュース記事をたくさん読み社会問題についての知識を増やしていきます。
基礎フランス語 第二外国語でフランス語を選択された生徒さんのお手伝いをいたします。フランス語の時制など基礎的な文法を説明します。1時間レッスン25€
日本史・世界史 宇宙の始まりから近現代史まで主な出来事+エピソードを加えながら歴史の流れを追っていきます。日本人として日本の成り立ちや起源を伝えられるでしょうか。鎖国、明治維新、世界大戦とは何か。またフランスにいて百年戦争やフランス革命について理解できているでしょうか。まずは自国の歴史について知らなければ、他の国のことは語れませんね。レッスン例)・日本の国際化(古代〜室町期の国際性 大航海時代〜ペリー来航) ・隠された歴史(信長〜家康 明治維新 日中戦争〜大東亜戦争) ・稲作と日本史(古代〜現代) ・宗教(ユダヤ教 キリスト教 イスラム教 神道 仏教 ヒンズー教)など。1時間レッスン25€